加熱塔の管理基準とは?問題が発生する原因と対策方法

加熱塔(ヒーティングタワー)は導入した後、管理基準に沿って利用しなければなりません。
怠ってしまうと円滑な稼働に問題が発生し費用が大きくかかってしまったり、修理までに時間がかかってしまったりと大変です。

本記事では、加熱塔の管理基準や機能維持のための対策方法について解説してきます。

加熱塔とは

電気で稼働する水冷式熱源機において冷房と暖房両方の機能を持っているのが加熱塔を組み込んだヒーティングタワーシステムになります。

冷房を使用する夏は冷却塔(クーリングタワー)として活用できるように熱を大気中へ放出し、冬は加熱塔として大気から熱を採熱して温度を上げられるように働きます。

加熱塔の稼働には不凍液が必要

加熱塔を稼働させる場合、不凍液が必要になります。

冬期には、熱交換器の中に入っている水が凍ってしまうことがあります。
機器内で水が凍ってしまうと水が循環できなくなり、故障の原因にもなってしまうのです。

そのため、加熱塔を利用する際には凍結を防ぐため不凍液を使うことが前提となります。

自然環境に優しい加熱塔

暖房を使い建物内を暖める方法は沢山あります。

中でも重油や灯油・ガスなどを使う方法もあります。
重油や灯油は限られた資源を利用しています。

一方、加熱塔は空気のエネルギーを利用しています。
そのため、化石燃料を使う方式に比べれば加熱塔は自然に配慮したシステムであると言えます。

加熱塔の導入なら空研工業

加熱塔(ヒーティングタワー)の機能を維持する対策

加熱塔(ヒーティングタワー)は設置したら終わりではなく、継続的に使用するためにも管理基準(必要な対策)というものがあります。

対策1.凍結させない

冬場の一番怖い被害は凍結ですが、事前に対策をしておけば大丈夫です。
凍結への対策方法はは2つあります。
1つ目は不凍液の使用です。

2つ目はデフロスト装置の設置です。
デフロスト装置にも様々な種類がありますが、ここでは空研工業が採用している方法を紹介します。
一般の空冷ヒートポンプ式空調機のデフロストは冷媒回路の切り替え(逆サイクル、ホットガス)により行われるため、デフロスト運転の間は暖房運転が停止し温水温度が低下する問題があります。
ヒーティングタワーシステムでは暖房運転中に運転セルとデフロスト運転(待機)セルとを切り替える交互デフロストシステムを採用しています。
このため、デフロスト運転時においても暖房運転は停止せず、暖房出力が可能です。

対策2.日常点検を行う

毎回業者を呼んでしっかりとしたメンテナンスを行うことは大変でも、日常の目視点検や簡単な清掃を行うことはできます。

事故にならないようにブレーカーを落とし、ファンやベルトの食い込み、亀裂、汚れ具合を見てメンテナンスが必要な場所は掃除をするなど対策を行いましょう。
充てん剤や塩ビの配管、補給水の状況確認、さらに止水されるかも確認しましょう。

異変や破損している部分がある場合には、業者や加熱塔メーカーに相談しましょう。

対策3.こまめに水質をチェックする

メンテナンスの中でも水質はチェックしますが、普段から気を付けてこまめに見るようにしましょう。
特に炭酸カルシウムの濃度が高くなりやすいため、定期的なメンテナンスの前に濃度が普段よりも高いと思ったらすぐに炭酸カルシウムを取り除きましょう。

ホコリなどのゴミも入りやすいので、大変ですが頻繁に行うときれいな水質を保つことができます。

対策4.業者にメンテナンスを依頼する

年に1回は必ず専門業者や加熱塔メーカーに点検を行ってもらい、必要に応じて部品の交換や清掃を行ってもらいましょう。
日常点検をしていてもプロでなければ気付けない部分があります。

加熱塔の能力を維持して使用していくためにメンテナンスは必要不可欠です。
点検やメンテナンスの年間計画を立てておきましょう。

まとめ

加熱塔(ヒーティングタワー)には管理基準があります。

まずは問題が発生しないように、定期的にこまめな洗浄やメンテナンスを行いましょう。
清掃や業者による点検・メンテナンスの年間スケジュールをたて、適切な管理を行っていきましょう。

加熱塔のメンテナンスなら空研工業