冷却塔(クーリングタワー)は、気化熱の原理を利用して外から取り入れた空気を水に触れさせることで冷却しています。
そのため、汚れる可能性が高く、汚れを抑えるために清掃する必要があります。
このメンテナンス作業をすることによって、冷却塔は常に効率的に冷却水を冷やすことができるのです。
ここでは、なぜ冷却塔には汚れが生じやすく、清掃が欠かせないのかについてご説明します。
冷却塔(クーリングタワー)の汚れとは
冷却塔(クーリングタワー)は、水の蒸発を利用して冷却水を冷やしています。
外気と水を触れさせ、水が蒸発する際に周りの熱を奪う(気化熱)ことで、温まった冷却水の温度を下げているのです。
外気と冷却水を接触させる方法には、直接水を充てん材に散水して空気に触れさせる方法(開放式)と、銅管コイルのなかに冷却水を通してそのコイル管と散布水を触れさせる方法(密閉式)があります。
外の空気と冷却水を直接触れさせる開放式冷却塔では、冷却水が汚れやすくなります。
冷却塔は水を循環させているため、その汚れが下部水槽や充てん材、またポンプや配管などにも付着してしまう可能性が高いのです。
ストレーナの詰まり・清掃方法についてはこちらの記事をご参照ください。
冷却塔(クーリングタワー)の汚れを防止するには
冷却塔(クーリングタワー)は水槽や充てん材が汚れてしまうと、冷却能力に影響を与えます。
そのため、冷却塔はきれいな水を循環させるために定期的な清掃が欠かせません。
特に、冷却水と空気が直接触れる開放式冷却塔ではその頻度も多くならざるを得ないのです。
充てん材や配管などの清掃は難しく、専門の業者によるメンテナンスが必要になります。
また、冷却塔は水質を維持するために水質コントロールを行い薬品を投入し、スケールやスライムの発生を抑えることも推奨しています。
冷却塔(クーリングタワー)の汚れを防ぐには清掃が不可欠
冷却塔(クーリングタワー)の汚れを防ぐためには、以下の2つの対策が不可欠です。
- 定期的な点検、異常が見つかったときの清掃作業
- 水質コントロールの継続的な実施
常に冷却水の水質をきれいに保っておくことと定期的な点検・清掃が必要不可欠なのです。
冷却塔(クーリングタワー)の点検・清掃頻度について
冷却塔(クーリングタワー)の点検・清掃はどのくらいの頻度で行う必要があるのでしょうか。
冷却塔の効率的な運用や機器の故障を防ぐという観点で言えば、点検を月1回行い、必要に応じて清掃を行います。
専門の業者に定期的なメンテナンスや清掃方法について相談するのもよいでしょう。
また、充てん材などはセルフで清掃するのが難しい部分ですので、冷却塔メーカーや業者に清掃を依頼することをお勧めします。
冷却塔(クーリングタワー)のメンテナンス
基本的に冷却塔(クーリングタワー)のメンテナンスには、以下の3つの目的があります。
- 水質コントロール
- 機器の清掃管理
- 機器などの部品管理、交換など
清掃のような自身でできるメンテナンスと、専門の業者が必要な機器の維持管理などのメンテナンスに分けて年間実施計画をたてて確実に実施されることをおすすめします。
専門の業者にご相談されるとよいでしょう。
まとめ
冷却塔(クーリングタワー)は気化熱の原理を利用して冷却水を冷やしており、冷却水の水質を維持していく必要があります。
それによって冷却塔を効率的に稼働することが可能になります。
そのためには、定期的な点検・清掃を行う必要があります。
冷却塔の清掃はシーズンに関わらず1年を通して計画的に行う必要があります。
全体計画も含めて、専門の業者に相談されるといいでしょう。
空研工業株式会社でもメンテナンスや清掃のご相談に応じておりますので、ぜひご相談ください。