冷却塔(クーリングタワー)の騒音は、対策が必要になることがあります。
音を放置しておくとトラブルに発展することも。
なぜ、音が発生するのでしょうか?
その騒音が発生する原因だけではなく、発生する場所に合った対策を知ることが大切です。
冷却塔(クーリングタワー)の騒音対策とは
冷却塔(クーリングタワー)はほとんどが屋外に設置されます。
内部には冷却水が循環しており、送風機(ファン)で風を当てることで冷却水を冷やす仕組みになっています。
冷却塔が停止していれば音は発生しませんが、やはり動いていると音は出ます。
音が気になる場合は、騒音対策を考えましょう。
音の対策のポイントは2つです。
- 原因に合わせた対策を行う
- 周りの環境に合わせた方法を取り入れる
音をうるさいと感じる原因として、設置場所が影響することもあります。
場所に合わせて、対策することも必要になるでしょう。
ラインアップされている冷却塔には、音に配慮した「超低騒音」や「極超低騒音」といったタイプもあります。
対策として、新しいタイプを導入することも方法の1つです。
冷却塔設置導入の検討段階でどのタイプを設置するか検討が必要です。
許容騒音値は、都道府県ごとに定められています。
事前にホームページや担当者に確認しましょう。
騒音の原因
騒音の原因がわかっていると、対策をとりやすくなります。
以下は主な原因としてあげられる音の種類です。
- 気流音(風切り音)
- 磁気音(モーターなど)
- 冷却水の流れ落ちる音
- 軸受の異常音
- 振動による共鳴音
など、発生源はさまざまですが、主に「送風機」「流水音」です。
発生しうる被害
実際、冷却塔(クーリングタワー)が原因となり、近所からクレームが出た事例もあります。
先ほど申し上げたように、地域によって許容される騒音値は異なります。
設置を計画する場合は、事前に騒音検討を実施し許容範囲に収まる機種+追加対策を選定してください。
騒音の2つの対策
対策をしたくても方法を知らなければ実施できません。
コストはかかりますが、方法を2つご紹介します。
対策1.消音器の利用
冷却塔(クーリングタワー)は、送風機により外気と熱交換を行います。
音源となる送風機・ルーバーに消音器を設置します。
望まれる減音量を達成することができます。
ただし、消音器は大きな圧力損失が発生するため冷却塔の再検討も必要です。
必ずメーカーにご相談ください。
対策2.遮音壁を追加設置する
音源と問題になっている受音点の間に遮音壁を設置する方法もあります。
壁の高さ、材質、寸法などさまざまな検討が必要です。
同様に冷却塔の性能への配慮も必要になります。
まとめ
機械からは、さまざまな音が出ています。
冷却塔(クーリングタワー)も、さまざまな原因で音が発生します。
故障による騒音は故障部位を修理することで解決しますが、機械の音自体を減音するには大きな費用が発生することを認識いただき、事前に充分な検討・対策を施すことが大切です。